食品ロスを減らして福祉に活かす、という行動をしてみよう
先日、以前から気になっていたフードバンク活動の学習会に出席しました。
最近食品の廃棄について話題になることが多いですが、毎日、大量の食品が賞味期限が迫る、パッケージが壊れたなどの理由で廃棄処分されています。その一方で苦しい経営を迫られる福祉団体があります。
そこで、フードバンクの団体では、食品関連企業から、まだ安全に食べられるのに廃棄される予定の食品を無償で引き取り、福祉団体に届ける活動を行っています。
目の付け所がいいし、実際に活動されているのがかっこいいなと思います。
このような活動に協力するため、私たち一般消費者にできることもあるんです。
まず、数字の確認です。
日本における食資源の利用状況です。(平成22年農林水産省資料)
・食資源の内の人の食料:9000万トン
・人の食料の内の食品廃棄物:3000万トン
・食品廃棄物の内の食品ロス(まだ食べられる食品):500〜800万トン
食品ロスの量は日本のお米の年間総収量850万トンとほぼ同じなんです。
さらに、国連機関の飢餓に苦しむ国への穀物支援量年間360万トンの2倍以上です。
恐ろしく大量の食べられる食品が、無駄に捨てられていることがわかります。
原因は、大きく2つあります。
①消費者の意識の問題
食品の安全性に過敏すぎ → 賞味期限の長い食品を選んで買う
また、買いすぎ、作りすぎや、冷蔵庫に長期保管した後、賞味期限を過ぎて廃棄
②消費者の購買傾向を先取りした食品業界の慣習
安全安心を過敏に対応
・賞味期限を短めに設定
・3分の1ルール
納品制限:小売業者に渡す期限が賞味期限の3分の1以内
それを過ぎると廃棄
販売期限:小売業者が店頭に置くのは賞味期限の3分の2以内
それを過ぎると廃棄
この問題を少しでも解決しようと思ったら、私たち消費者にもできることがあります。
①賞味期限の長いものばかりにこだわらない
もし、今日明日で飲み切るなら、賞味期限の1日短い日付の牛乳を買ってもいいのでは?
②フードバンク活動団体への寄付
私が講演を聞いた『フードバンク関西』では年間800万円の運営費がかかります。これを賛助会費と寄付で賄っています。公的支援はありません。もちろん活動されているのは無償のボランティアの方です。
この賛助会員として幾ばくかの支援をすることができます。
③学校、職場、町内会などで『フードドライブ』を行う
学校、職場、町内会などの単位で、家庭の余剰食品を回収ボックスで回収し、フードバンク組織に提供し、福祉に活用いただく。
③は少しハードルが高いけど、①②はすぐできるので、ぜひ取り組んでみてはいかがでしょうか。